新年早々また孤独死発生だ。新事業の視察がてらトーキョーの街を年明けの4日に歩いていると管理会社より入電。
のっけから「オーナー、新年早々何なんですが…」ときた。すぐにそれだと分かり話を聞く。
即日警察、消防が現場に来てくれてベランダの窓を割って中を確認してくれたようだ。後日届いた死亡診断書には老衰の文字。…これも事故物件扱いなんだろうか…。
昨年別のアパートが売れて丁度売却益が出たので有効な経費支払い先を模索しており、かねてより気になっていたこちらのアパートの家主利益保険に年末申し込んで元旦から保険開始したところだった。しかもまだ口座引き落とし日は来ていない。
元旦開始で一月四日に事故発生。保険会社としては怪しいと考えるのも当然で、後から調査が入るそうだ。どうぞどうぞ。
しかし今回たまたま保険に入ったが本当に入っておいて良かった。こちらの入居者さんは前のオーナーから引き続き入ってくれていて知らなかったが生活保護を受けていたらしい。
部屋の中は過去見たことがない程のヤニ汚れ。連帯保証人はもうこの世にいない。娘様二人はお互いに疎遠で支払い能力が共に乏しい、ときてる。
下の娘様が年末から母と連絡が取れないので様子を見て欲しいと年末休暇中に管理会社に連絡して年始初日に確認してくれた。
もし年末年始でなければ発見が保険開始より前になっていた可能性もあり本当に不幸中の幸いだった。
発見が早かった事と冬場だったこともあってかご遺体から液体漏れはほとんど無かったようだ。現場ではカーペットに少しシミがあったくらい。
とにかくヤニでまっ茶色の設備類が綺麗になって臭いが消せるのか心配なとこである。保険金額は100万で入っていたので何とかそれで収まるよう持っていくしかない。
このミラクルはおそらく元旦に初詣をした際今までの自分ではやらなかった千円札を賽銭箱に投入したところから始まったのではないかと考えている。これで運が尽きなければ良いが…。
このアパートは前オーナーの運営が宜しくなく、精神的に問題を抱えた方や他に入れるアパートが無いような方が一部入居している。私もそのような物件だからこそ安く買えるので承知している。
似たような物件をお持ちの方は孤独死の際に現状回復や空室期間の家賃、下がった分の家賃などが補償さらる家主利益保険を是非検討されてみてはいかがだろうか。